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無形文化遺産の和食
2015年05月28日
2020年の東京オリンピック開催を控え、
日本の観光・文化・食など様々な分野について世界から注目を浴び始めています。
その中でも「和食」の注目度はかなり高いと言えるでしょう。
日本の外食産業も近年、海外に店舗を出店し日本の食文化を世界に発信、
そして現地で「和」ブームを起こしている、というニュースも見聞きするように
なりましたね。
さらに、平成25年12月には「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録された
こともあり、国内でも和食を世界に広める活動が多くされ始めています。
和食の定義とは
農林水産省のホームページによると「和食」の特徴は4つあるとされています。
① 多様で新鮮な食材とその持ち味の尊重
日本の国土は南北に長く、海・山・里と表情が豊かな自然が広がっているため
各地で地域に根差した多様な食材が用いられています。
また、素材の味わいを生かす調理時術・調理道具が発達しています。
② 健康的な食生活を支える栄養バランス
一汁三菜を基本とする日本の食事スタイルは、理想的な栄養バランスと
言われています。また「うま味」を上手に使うことによって動物性油脂の
少ない食生活を実現しており、日本人の長寿や肥満防止に役立っています。
③ 自然の美しさや季節の移ろいの表現
食事の場で自然の美しさや四季の移ろいを表現することも特徴のひとつです。
季節の花や葉などで料理を飾りつけたり、季節に合った調度品や器を利用
したりして季節感を楽しみます。
④ 正月などの年中行事との密接なかかわり
日本の食文化は年中行事と密接に関わって育まれてきました。
自然の恵みである「食」を分け合い、食の時間を共にすることで、家族や
知識のきずなを深めてきました。
日本人の伝統的な食事である「和食」。
実際、昔ながらの「和食」を正しく知り、実践している人はどのくらいいるでしょうか。
今まで長いこと受け継がれてきた日本の食文化を
私たちが意識して【守り】、【育て】、【繋げて】いかなくては、
素晴らしい食文化も途絶えてしまうのではないかと危機感を感じます。
まずは自分自身の国(故郷の味)の「和食」を正しく知る、からスタートし
次のステップでは実践していけるよう、きちんと次世代に「和食」という
襷をつなげていきましょう。
11月24日
11月24日は何の日でしょうか?
答えは、(いいにほんしょく)の日です。
「和食」文化を次世代に向けて保護、継承していくために、
一般社団法人 日本記念日協会で認定している記念日です。
ついつい身近すぎて忘れてしまう「食」のありがたさや、大切さですが
記念日をきっかけに思い出し何かしらの活動が個人レベルでも
できるといいですね。
和食の魅力がユネスコ無形文化遺産に登録されたことが決してゴールではありません。
ここからが本当のスタートだと思います。
幸いなことに世界は日本食ブームという好機にも恵まれていますので
世界への発信はもちろん、まずは周りの大切な人に向けて
和食を楽しむという時間を持つことをしてみてはいかがでしょうか。
1人の100歩より、1万人の1歩!
これが大切ですね(*^^)v