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2015年ミラノ国際博覧会
2015年08月20日
皆さん、こんにちは。厳しい残暑が続いていますね。
日本は四季がはっきりあり、その季節ごとの風物詩によって1年の流れを
感じられます。
そんな日本の四季も、地球温暖化によって失われてしまうのではないかと
心配が募ります。
さて、今夏ミラノでは『2015年ミラノ国際博覧会』が開催されているのを
ご存知でしょうか。
テーマは
「地球に食料を、生命にエネルギーをFeeding the planet、Energy for life」です。
「食」と「生命」を地球全体の問題としたテーマは、今世界が抱えてる根源的な問題をあらわしているように感じます。
そのミラノ万博での日本館の出展テーマは
『Harmonious Diversity -共存する多様性-』。
そのテーマには、日本人が自然と共生する多様な農林水産業を礎に、
米を主食とし、うま味や発酵技術を活用しつつ、
魚介類や野菜など様々な「食」を享受。
さらに伝統工芸技術、職人技を食器や調理器具、食空間にまで反映させ、
豊かな「食文化」を築いてきた、日本食・日本食文化に込められてる
多様な知恵と技。
その多様性が食料問題など地球規模の課題に貢献する大きな可能性を秘めていると言う意味があるそうです。
※写真:ミラノ万博開会式の様子(ミラノ万博日本館公式ホームページより)
サブテーマ
サブテーマは
「いただきます、ごちそうさま、もったいない、おすそわけの日本精神が
世界を救う」です。
和食は2013年ユネスコ無形文化遺産に登録されました。
今一度、私たちは日本食、日本食文化を見直していきたいですね。
とくに管理栄養士、栄養士として「食」と何かしら関わりを持つ私達です。
食文化をひも解くことも専門職としてあらたな知識を
与えてくれるように感じます。
このメルマガに掲載してる『日本のこころ和食の知恵』もヒントにして
頂ければ幸いです。
一汁三菜
言わずとしれた日本の伝統的な食は、稲作、魚、豆、発酵醸造、野菜です。
そしてバランスの良い献立「一汁三菜」はそれらの食材を組合せた、
ごはん、汁物、主菜、副菜の献立になりますね。
この「一汁三菜」はなんと平安時代後期の絵巻物に描かれていたそうです。
食が多様化している現代において、この献立が遙か彼方の絵巻物のなかの物語と
なってしまわないようにしたいですね。
現在私達を取り巻く食は、日々彩られる食は各国の食文化をとりいれた豊なものです。
食材を限定したような、理想ばかりを唱えても、絵に描いた餅にしかなりません。
現代の食のなかでバランス献立を考える、そんな役割を私達は担っていると
言っても過言ではないように思います。
「日本のよさは海外に行って初めてわかる」と言ったりしますが
食も同様、世界の台所事情や食の現状に触れた上で、今一度日本の食事を
見つめ直すと、また違った気づきが持てるかもしれませんね。
皆さまも、ぜひ日本を取り巻いてる『食』について思いを馳せてみてください。