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特定保健指導の仕事について

2016年08月05日

好評の隣の栄養士シリーズです♪
今回は特定保健指導の現場で勤務経験のある栄養士さんに
特定保健指導の現場で学んだこと、感じたことについて
お話ししてもらいました。

ぜひ今後の転職の参考にしてくださいね!

保健指導とは

私は、平成26年8月~平成28年3月までの1年半、体重、体脂肪機器メーカーにて、
特定保健指導の仕事を行っておりました。
求人の中でも特定保健指導の仕事は、現在でも数多くあり、
働き方もフレキシブルに選択できて、時給も悪くないため、やってみたいと考えていらっしゃる方も多いのはないでしょうか。
そのような方に、少しでも参考になり、やってみよう!と背中を押すきっかけになれたら嬉しいです。

まずは特定保健指導の概要からお伝えします。


■保健指導とは
平成20年4月から医療保険者が特定健康診査の結果により健康の保持に努める
必要がある者に対して、毎年度、計画的に実施する、動機付け支援、
積極的支援を「特定保健指導」いう。

■保健指導の目的
糖尿病の生活習慣の予備軍に対する保健指導の第一の目的は、
生活習慣病に移行させないことである。
そのための保健指導では、対象者自身が健診結果を理解して体の変化に気づき、自らの生活習慣を振り返り、生活習慣を改善するための行動目標を
設定するとともに、自らが実践できるよう支援し、
そのことにより対象者が自分の健康に関するセルフケア(自己管理)ができるようになることを目的としている。

■保健指導の実践者
保健指導は、医師、保健師、管理栄養士が中心となって担うこととする。

特定保健指導の仕事をして学んだこと

一番大切なことは、事前のアセスメント(検査数値の読み込みと既往歴や薬歴、仕事内容、生活・食事・運動アンケートなどによるその方の生活スタイル全般)です。

その方がどのような生活や食生活を送り、
何を大切にしていらっしゃるのかを把握することです。
それをしないで、特定保健指導の概念やルール、管理栄養士としての食生活の理想ばかりを機械的に伝えても、
その方の実生活に即した本来の生活習慣改善にはなりません。
その方のライフスタイルを否定することなく、その方がご自身の現段階でのリスクを把握し、
納得した上で、今現在出来うる生活習慣改善のための行動目標(最低でも食生活一つ、運動一つ、アルコールやたばこなどを摂取される方は各一つずつ)を立て、実行し続け、結果を出す(生活習慣病のリスクを回避する)ことです。

また、いらっしゃる方々は、私たちは、管理栄養士として、
当然の知識をもっていると考え、来て下さるので、
検査数値や病歴、薬の知識など、必要なことはしっかりと事前に把握し
、事前準備を怠らないこと。

ただ、管理栄養士と対象者といえども、1対1のコミュニケーションの場ではありますので、
身だしなみ、言葉遣い、目上の方への心遣いなど、人として気を付けていくことはもちろんあります。
その方が、この特定保健指導をきっかけに、自分自身を顧みたり、身体を労わるよう意識したり、
楽しく継続して生活改善をし、健康でその方の考える幸せな生活を持続していただけるお手伝いが出来たら、嬉しく思います。

管理栄養士は、その方が病気になる前に、そのリスクをお伝えし、
そのリスクを食い止めることが出来る唯一の職種です。
自信を持ち、努力と勉強を怠らず、素敵な管理栄養士になって下さい。
応援しています。