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麺類~どれが一番太る?

2014年07月23日

 栄養相談をしていると麺好きな方が目立ちます。特に中高年の方で、昼食は外食で麺類が多いというお話をよく伺います。

「うどんとそばだとどっちがいいの?」
「麺類だったらどれを食べればいいかな?」
という質問をよく受けます。

 うどんもそばもメニュー(具材など)によりエネルギーに差があります。かけうどん、かけそばは麺以外の具材は入っていないので当然エネルギーが低いです。
 コレがきつねうどん、きつねそばになればエネルギーがアップします。
 そこで今回は原点に戻り、麺そのものの栄養成分を比較し、料理により、最終的にどのように栄養成分が変わるかを麺別に比較をしてみました。

うどん・そば・そうめん・中華麺・スパゲッティ~栄養成分の比較~

【ゆで麺の栄養成分の比較】

≪エネルギーの比較≫
100g当たり、1食分ともに、中華麺とスパゲッティが高いです。そばも比較的、高いです。

≪たんぱく質の比較≫ 
100g当たりでは、スパゲッティが最も多く、次いで中華麺やそばも含有量が多いです。

≪脂質の比較≫
100g当たりでは、そばが最も含有量が多く、ついでスパゲッティです。

≪炭水化物の比較≫ 
100g当たりでは、中華麺が最も含有量が多くです。

≪塩分の比較≫
100g当たり、1食分ともにスパゲッティの塩分相当量が多いです。

≪食物繊維の比較≫
100g当たり、1食分ともにそばの食物繊維の含有量が多いです。

麺1食分のエネルギーはごはん茶わん1杯分の1.2~2.3倍に相当します。麺はのど越しがよいので、食べ過ぎに注意が必要です。

まとめ

 そばとうどんでは全体的にそばの方がたんぱく質、脂質、炭水化物の含有量が多くエネルギーが高いです。

 しかし、そばは食物繊維が多いという特徴があります。また、そば粉のたんぱく質(アミノ酸)は他の穀物(米・小麦粉)に比べ、必須アミノ酸のリジンの含有量が多いため、たんぱく質の栄養価を表すアミノ酸スコアが高いです。

 また、他の麺類は、調理により栄養成分が大きく変化します。

 脂質は他の栄養素に比べ体脂肪として蓄積しやすいものです。減量中の場合などは調理で油や肉類を使う割合の多い中華麺やスパゲティを毎日摂るのは避けたほうがいいですね。

 麺類は主食と主菜が同時にとれるものですが、栄養バランスを摂るため、ビタミン・ミネラルを補えるよう副菜としてもう1品必要です。

 限られた摂取エネルギーのなかで必要な栄養素を摂るために、主食、主菜、副菜のメニュー構成のバランスが大切です。                                                     
 また、中華麺やスパゲティなど単品でエネルギーが高いものの場合は、副菜にサラダなどのエネルギーの低いものを選ぶなどの工夫が必要です。

<参考資料>                              女子栄養大学出版部
「5訂日本食品標準成分表」「塩分早わかり」「エネルギー早わかり」