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電子レンジの豆知識

2014年10月09日

最近の家庭での食トレンドは「簡単」「時短」などとにかく手間のかからない食が求められています。

そんな簡単料理・時短料理で大活躍するのが電子レンジ。
最近の電子レンジは多機能でとても賢いものばかりですが、意外と使いこなせていない方が多いのではないでしょうか。
意外と知らない電子レンジの豆知識について触れてみたいと思います!

定番となったレンジで「チンする」

 先日、ニュースで取り上げられていたこの話題。
文化庁が平成7年から毎年行っている「国語に関する世論調査」では、全国の16歳以上の
男女に対し、調査テーマのひとつとして造語の定着具合を調査しています。
「電子レンジで加熱する」という意味で「チンする」という言葉を使うかどうかを問うた
ところ、なんと90.4%の人が使うと答えたそうです。
管理栄養士・栄養士の間でも「チンする」は当たり前に使われていますね。
レンジでチンするをさらに省略して、「レンチン」なんて言葉もあったり、
電子レンジは私たちの生活には欠かせないものとなっています。

電子レンジの科学

電子レンジはマイクロ派という波長のとても短い電波を使って加熱をしています。
このマイクロ派は1秒間に24億5000万回もの速さで、食品の持っている水の分子を振り動かして加熱をしています。その水分は100度の水蒸気に変わり、食品は蒸されたような状態になり、加熱されることとなります。
マイクロ波は塩分が多いところに集中しやすくなる特徴があるので、塩分の多い食材を加熱する際は注意が必要です。逆にこの特徴を利用して、魚に焦げ目をつけたい時に表面に塩を振って加熱すればきれいな焦げ目をつけることができます♪

電子レンジの加熱の特徴

電子レンジの種類によって、加熱効率のよい箇所が異なりますので、その特徴を掴んでムラなく上手に加熱しましょう。

≪ターンテーブルタイプ≫
このタイプの電子レンジでは、上部からマイクロ波が当たるので、上から加熱されます。ですので、火の通りにくい食材はボウル(またはお皿)の上の方に置き、逆に火の通りやすい食材はボウル(またはお皿)の下の方に置くことで、まんべんなく加熱ができます。
 またこのタイプの場合、中央から少し外れた位置の方が、火が通りやすい機種が多いので食材は中央から少しずらして置くのがよいでしょう。

≪フラットタイプ≫
最近の主流であるフラットタイプの電子レンジでは、下部からマイクロ波が当たるので、下から加熱されていきます。ターンテーブルタイプとは逆で、火の通りにくいものを下の方に置くとムラなく加熱ができます。

電子レンジの加熱時間の目安

加熱時間は、食材の重量にほぼ比例します。同じ重量であっても食材によって、火の通りは変わってきますので、都度様子を見ながら加熱時間を調整する必要があります。
また忘れがちなのが、何ワットで加熱されているのか。
料理本やレシピ集などは500W~600Wを基準に加熱時間を設定しているものが多いようです。

600W 1分で加熱できた食材でワット数を変えてみた場合、下記のように加熱時間は変わります。

≪400W≫ → 1分30秒
≪500W≫ → 1分10秒
≪700W≫ → 50秒
≪900W≫ → 40秒
※食材の状態や機器によっても異なりますので、少しずつ加熱しながら様子を 見ながら加熱調整しましょう。

とても便利な電子レンジ。
これからも上手に活用していきましょう。