江戸東京野菜
2014年11月13日
数年前から「江戸東京野菜」の言葉は見聞きしていましたが
最近は都内のレストランでも「江戸東京野菜」を扱ったメニューを
提供している店舗が増えてきているようです。
最近注目を浴びている「江戸東京野菜」について調べてみました。
「江戸東京野菜」は、江戸時代から昭和までの各時代に、
東京近郊で栽培されていた伝統野菜(ご当地野菜)のことを指します。
京野菜や加賀野菜などは有名な伝統野菜(ご当地野菜)です。
輸入野菜が大量に出回っていることや、農家の担い手の減少などにより
生産数が激減し、伝統野菜は存亡の危機に陥っていましたが、
近年産地名などを改めて冠にすることで、
おいしさやヘルシーさ、そして安全性などをアピールし、
ブランド的に扱う自治体が増えてきました。
そして伝統野菜は個性的な食材も多く、野菜ブームの波にのり
JA東京中央会が2011年に「江戸東京野菜」を商標登録しました。
40品種が認証されている「江戸東京野菜」
2014年9月に6品目が新たに認定・登録され、
「江戸東京野菜」は全部で40品種登録されています。
(2014年9月19日現在)
その一部を見てみましょう。
①練馬大根(練馬区) ②伝統大蔵ダイコン(杉並区)
③亀戸ダイコン(江東区)④高倉ダイコン(八王子)
⑤東光寺ダイコン(日野市) ⑥馬込三寸ニンジン(大田区)
⑦馬込半白キュウリ(大田区) ⑧寺島ナス(墨田区)
⑨品川カブ・滝野川カブ(品川区・北区) ⑩金町コカブ(葛飾区)
⑪東京ウド(武蔵野市) ⑫後閑晩生小松菜(江戸川区)
⑬下山千歳白菜(世田谷区) ⑭ノラボウ葉(あきる野市)
⑮シントリ菜(江戸川区・足立区・葛飾区) ⑯青茎三河菜(荒川区)
⑰奥多摩ワサビ(奥多摩町)
⑱足立のつまもの・穂ジソ・ツル菜など(足立区)
⑲本田ウリ(葛飾区) ⑳小金井マクワ(府中市)
この中で何種類の品種をご存知でしたか?
どれも流通している量が多いわけではありませんので、
なかなかお目にかかることがないかもしれませんが、
ご自身の地元ではどんな伝統野菜(ご当地野菜)があるのか
調べてみるのも楽しいですね!
その地域で昔から育てられている野菜を調べることで、
その地域の生活が見えてきて、新たな発見もあるはずです。
≪江戸東京野菜普及推進連絡協議会≫
http://www.edotokyo-yasai.com/
「江戸東京野菜」の登録条件
「江戸東京野菜」に登録するためには、一定の条件をクリアする
必要があります。
・江戸期~昭和40年代前半に品目や品種、栽培方法が確立していること
・東京都内で生産
・生産者2軒以上
など複数の条件をクリアした品種だけが、「江戸東京野菜」として
登録することができるのです。
そんな伝統&魅力ある「江戸東京野菜」の素晴らしさや魅力を発信し
地域野菜の普及と、地域振興の貢献に携わる人材として
”江戸東京野菜コンシェルジュ”という人材育成も行われているようです。
食のスペシャリストである栄養士・管理栄養士の皆さんも
ぜひご自身の専門分野の「食」を生かして、地域活性に協力ができると
いいですね。