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五感で味わう食事
2014年12月12日
私たち人間には
視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚といった感覚機能があります。
この備わった感覚機能をフル活用しながら食事をすることが、
食事の楽しみ、おいしさ、食行動のモチベーションUPに
貢献してくれるとても大切な要素です。
食事の時間を今よりも充実させるため
五感を使った食事の工夫についても考えてみましょう!
視覚
「料理は目で味わう」と言われるように
おいしさの要素の6割は視覚からの情報に左右されると言われます。
使用食材の彩りはもちろん、盛り付け、食器、テーブルウエアなど、
ちょっとした工夫でも変化は大きいものです。
食事へのモチベーションをアップさせるためにも、
五感の感覚機能をフル活用しましょう!
聴覚
聴覚を使って食事。と言われてもピンとこないかもしれませんが、
思った以上に聴覚も食事には重要な要素です。
肉を焼く『ジュージュー』といういかにも食欲をそそる美味しい音。
新鮮野菜を丸かじりしたときの『パリッ!ポリッ!シャキシャキ!』などの
瑞々しい音。
美味しいワインを注ぐ音。
鍋の『グツグツ』という熱々感が伝わる音。
無意識のうちに耳から入ってくる情報でも、
私たちは「おいしい」を感じています。
触覚
食材などの固さ、柔らかさ、ツルツル、シコシコなどの喉ごし。
パリパリ・ザラザラ・ふわふわなど、調理方法で出てくる特徴など。
料理の出来上がり具合。この要素も大切ですね。
小さな子供であれば道具を使って食べるよりも
食べやすい形や、触って楽しめるような要素が食事の中にあると
より食事が楽しいものになります。
味覚
味覚以外の要素が完璧であっても、
この部分がぶれてしまうとすべてが台無しです。
味覚で楽しませる前提があって、はじめて他の感覚が「おいしい」要素を
手助けしてくれます。
料理には外せない感覚ですね。
栄養バランス重視で美味しくない!
ということにならないよう、食の楽しみを感じられるように
栄養+おいしさを取り入れましょう。
嗅覚
料理を口に運ぶ前に、最初に出会う料理の香り。
香ばしさ、爽やかさ、青臭さ、ほろ苦さ、お菓子のような甘い香りなど、
香りひとつで、料理のイメージはガラリと変わります。
香味野菜、香辛料なども上手に使って、
香りも楽しめる工夫をしてみるのもいいですね。
特に食欲がない時など、香りを味方に付けると
大変効果的です♪
五感+心
普段、何げなく食べている食事も
実は無意識のうちに感覚機能をフル活用しながら
食事をしています。
ですが、最近ではせっかくの感覚を使わず食事をする人が
増えてきているように思います。
生まれた時から備わっている感覚機能。
これらをしっかり使って、より食事の時間を有意義なものにたいものですね。
作り手に回ることの多い私たち栄養士・管理栄養士も
これらの感覚に訴えかけるような、ちょっとした工夫が提案できると
多くの方々の『ショクライフ』の向上に貢献できるかもしれません。
また五感と心を使った『味わい教育』と言った活動をしている団体も
あるようです。
なかなか興味深い内容でした。(筆者個人的な感想)
体験講座もあるようですので、興味・関心がある方は
サイトを覗いてみてくださいね!
一般社団法人フードコンシャスネス研究所
http://www.foodcon.org/