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ショクライフeco~ 地球を想う「食」のあり方~

2014年12月14日

私が管理栄養士として環境について考えるとき、一番に思いつくのが「水汚染」でした。
河や海、地下水、大気など地球を循環している水、私たちが口にすることはもちろん、食物にも水の汚染は関係してきます。

水の汚染の原因の1つに食べ物の残りやし尿、洗剤などの有機物による汚染が挙げられています。
いわゆる私たちの生活排水が水の汚染の原因になっているのです。

人間の健康・安全を守る裏には。。。

本来、有機物は水の中の微生物によって分解され、自然の中で浄化されます。
しかし、現在の私たち人間の暮らしの中では、大量の水を使い排水するため、排水に含まれる有機物が自然の浄化力をはるかに超えています。
*生活排水に含まれる有機物とはまさに私たちの食べ残しやし尿です。

水の浄化施設が整っている日本ですが、その大量の汚染された水を浄化するには莫大なエネルギーを使います。

人間の健康や安全の為に水の浄化は必要不可欠ですが、その工程にはさらに地球環境を脅かすエネルギーを使い悪循環になっています。

食・健康の専門家として働く私たち管理栄養士、健康維持・増進に欠かせない「食」ですが、一方で、現代の私たち人間が「食する」ことで出る生活排水が地球の健康を脅かしています。

水にやさしいクッキングの工夫

環境省が発行している「生活排水読本」の一例です。

①料理の手順を工夫して、無駄なく水を使いましょう。
②料理のくずや食べ残しが流れてしまわないように水切り袋などを使いましょう。
③食器や鍋の油汚れは紙などでふき取ったり、ヘラでかき取ってから洗いましょう。
④米のとぎ汁は、1回目の濃いものだけでも庭の木や畑にまいて利用しましょう。
⑤油は流さず使い切る工夫をしましょう。やむを得ず捨てる場合は、古新聞やボロ布などにしみこませて、生ごみと一緒に捨てましょう。

食べ残しが出ないように料理の量を考える、無駄な水を使わないよう料理の工程を考える、
毎日のメニューを考える際に環境に配慮したメニューを考えるのはとても至難です。

しかし、忙しい働くお母さんを代表して??次回、私のやっている「水にやさしいクッキング(料理の工夫)」を紹介したいと思います。
また、どうして料理の際にこのような工夫をしないといけないのかなども解説できればと思います。