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徳島県の郷土料理「そば米雑炊」 ─徳島県─
2016年02月09日
【徳島県といえば】
徳島県といえば、一番の目玉が夏のお盆に開催される阿波踊りです。400年の歴史を持ち、沢山の観光客の方がお越しになり大きな賑わいを見せています。そんな徳島県は山に川に海にと、たくさん自然に恵まれています。そして、それぞれの場所に沢山の名産物があります。
徳島県の郷土料理というと、ほとんどの方が、このそば米雑炊を挙げるのではないでしょうか。他県では、「そば米」と聞いても馴染みの薄い方が多いと思います。「そば米」とはそばの実を一度ゆででから乾燥させ、皮を取り除いた物です。そば米として食すのは、徳島独自の文化かもしれません。
発祥は、源平合戦
発祥は、源平合戦に敗れた平家が身を潜めたとされる東祖谷村の稲作が適していない土地で、主食の代用として食べていたそばの実を、都を偲んで正月料理として、そば米雑炊やそば団子として食べた事からとされています。
現在も東祖谷村では祖谷そばが名物になってます。そば米は食べるとプチプチした食感で柔らかく食べやすいです。和風の鰹出汁に干し椎茸の出汁を加え、具材に鶏肉が入る事で旨みいっぱいの一品になります。
「そば米雑炊」の栄養
そばに含まれるルチンは、ポリフェノール系の抗酸化物質で毛細血管を強くして血流量を増やす作用があり、血糖値を正常化して、糖尿病の抑制とインスリン分泌を有効にします。また、白米に比べてタンパク質、脂質が多く、食物繊維も沢山含んでいます。
特化すべきはマグネシウムと銅を多く含んでいる事です。銅は、ヘモグロビンを作るために鉄を運ぶ重要な役割を担っており、貧血予防につながります。マグネシウムは、カルシウムと重要は関係性を持ち、骨の健康を保つのに役だっています。
具材の干し椎茸は、一度天日干しすることで栄養価が増え、とくにビタミンDが10倍にも増えます。このビタミンDは、カルシウム吸収を助けるので丈夫な骨を作り、骨粗鬆症予防につながります。その他、鶏肉に大根、油揚げなど具沢山であり、その栄養効果は成長期の子供にも、成人の生活習慣予防にも、高齢者の健康改善にも役立つものです。
何気なく食べていた家庭料理ですが、改めて栄養素などを知ると、健康食であり学校給食や病院給食でも定番メニューになっているのがうなずけます。
【そば米雑炊】の作り方!
[材料]4人分
・そば米 80グラム
・鶏胸肉 60グラム
・大根 70グラム
・人参 40グラム
・干し椎茸 2枚程度
・油揚げ 1枚
・竹輪 1本
・葱 適量
・出汁 600cc
・干し椎茸の戻し汁 70cc
・みりん 大さじ1と1/2
・酒大さじ 1/2
・薄くち醤油 大さじ1
・塩 少々
[作り方]
1.干し椎茸は、水で戻しておく。
2.そば米は、軽く水で洗い、たっぷりのお湯で下ゆでする。
3.大根、人参は、いちょう切りにし、戻した椎茸を小さく切り、
竹輪、油揚げをスライスして、鶏肉も小さく削ぎきりにする。
4.出汁に椎茸の戻し汁を加え、具材を入れて、調味量を加え煮る。
5.野菜が柔らかくなったら、そば米を入れて、軽く煮ればできあがりです。
この他にささがき牛蒡やこんにゃく、きのこ類など、お好みの具材をたっぷり入れるのがおすすめです。夏には徳島名産のスダチを絞って食べてもさっぱりした味わいになります。また、洋風にベーコンやタマネギ、マッシュルームなどとコンソメ、牛乳などで味付けしたそば米リゾットとして食べるのもおいしいですよ。是非「そば米」試してみてください。