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身近な郷土料理「太巻き寿司」と 「さんが焼き」 ─千葉県─
2017年06月29日
千葉県と聞くと、東京ディズニーリゾートを連想される方が多いと思いますが、県内には、山も海もありアクテビティな場所としても魅力的です。特に海に囲まれているため、マリンスポーツをするには最適な環境で、2020年の東京オリンピックサーフィンの開催地にも選ばれています。
広大な土地と海、川、山に恵まれているため農林水産業が盛んです。そのため食育、観光事業も力を入れており、地産地消を千産千消と表記を変えてPRや、県内で収穫する食材は年間を通して、旬があるため県庁ホームページでわかりやすく紹介しています。各地区の生活の知恵から郷土料理も沢山があります。子供の頃から毎日食べる給食でも出されていたため、千葉県の郷土料理は身近な存在でした。今回はそんな慣れ親しんだ郷土料理を紹介したいと思います。
太巻き寿司
冠婚葬祭にふるまわれたのが始まりの郷土料理。大正時代になり冠婚葬祭だけではなく人が集まる際にも、出すようになり、いろんな絵柄が中心に出る巻き方に変わり、今現在も引き継がれています。ご紹介するのは、簡単なバラの花をモチーフした太巻きの作り方です。
太巻き寿司の作り方
<材料(1本分)>
・酢飯 250g ・紅生姜 30g
・酢飯(桃色) 60g ・薄焼き卵 2枚
(花すしの素を使用) ・さやいんげん
・海苔全形 1枚 2~5本
・海苔1/6 1枚
・海苔1/3 1枚
<作り方>
①花を作ります
薄焼き卵を巻き簀の上に乗せ、桃酢飯30gと紅しょうがを散らす。手前からしっかり巻き込み、もう1枚の薄焼き卵も同様にし、バラの花にする。
②巻き簀に全形海苔を置き、酢飯200gを広げる。
手前1/3のところに1/3海苔を置き、菜箸で溝を2本作る。
向こう側1/3のところに1/6海苔を置き菜箸で溝を1本作る。
③ ②で作った溝に、いんげんを中央に入れる。①の花を置く。
④巻き簀を横位置に持ち替え左右寄せながら残りの酢飯50gを覆いながら巻き上げる。
さんが焼き
海の幸を使った郷土料理。元々漁師料理の(なめろう)と言う料理を貝殻に入れて焼いたものが「さんが焼き」です。イワシの他に青魚、白身魚でも美味しく出来ます。千葉県の学校給食定番のおかずです。
さんが焼きの作り方
<材料(5人分)>
・イワシ(すり身)150g ・ひじき 3g
・豚ひき肉 150g ・生姜 5g
・長ネギ 25g ・パン粉 5g
・卵 25g ・青紫蘇 5g
・片栗粉 10g ・醤油 5g
・砂糖 3g ・胡麻 5g
・味噌 25g ・胡麻油(成型用)3g
<作り方>
①ボールに具材と調味料を入れ、粘り気が出るまでよく練り込む。
②小判形にしてご胡麻油で整える。
③オーブン190度で約20 ~ 30分焼く。
イワシ等の青魚の代表的な成分にDHA・EPA(不飽和脂肪酸)が含まれています。血液中のコレステロールや中性脂肪を減少・循環を良くする効果があります。その他に肝機能改善作用のあるタウリンやタンパク質、不足しがちなカルシウム・鉄分も含まれています。
※DHA・EPAは、油分に含まれている成分です。そのため酸化しやすいので、青魚を選ぶ際は新鮮なものを選びましょう。